平成27年11月10に日本農業法人協会が企画した農林水産省との意見交換会の様子と内容を私の視点から記載したものです。
録音したわけではないので、印象に残っている事を記憶の範囲で記載している事をご理解願います。

出席した農家は? 話合われたのは?

出席した農家は:
当園は、法人化したばかりの農家で栽培面積からすると中規模かな? と思います。
他の農家は、代々続く大規模経営の農家です。
話合われたのは:
農地の問題と担い手(認定農業者)の問題 と 私が意見した人材育成(将来の担い手)の問題がほんの少し(^^)

まずは、一番意見の多かった農地の問題

出席した農家が、大規模と言う事で、行政自治区を超えて耕作している会社が多いらしく、他の行政区や近隣の県に行くとなかなかこちらの意見が通らず、思うように農地の集約化ができないので、国で調整して頂きたいという要望でした、その中で事例を聞いたり話題にしたり、色々でしたが、私的には愚痴混りの要素が強かったように思いました。

不在地主の問題も出ました、農地の集積をしようにも相続の済んでいない農地がかなりあると言う事です、地主と連絡が取れないので対処の方法が無いと言う事です、農水省からは、その部分は既に可能になるような法整備が済んでいると言う事でしたが、農家からは、その権利を行使できる役員が、農家で無い事が多く動かない事が多いと言う意見だったと思います。

横田農園は、まだ初めて11年なので、水稲の面積は8haと小さくまたその農地も道路際のごみの投げ捨てが多い水田だったり、土手際の除草作業の大変な農地だったり、水の便が悪い小さな農地が中心です、新規就農者はこんな条件で頑張っています。
なので、農地集積の話にはあまり参加しませんでした、上記の農家が色々農地の集積化を行って頂ければ良いのかな〜と思いました。また、大規模農家も経営は苦しいようで、中間管理機構の仕組みで農地を集積して効率化して所得を上げようと言う事だと思いますが、私的には、効率化しても米の価格が下がるだけで農家の所得は増えず苦しいのは変わらないと思います。

他に、中高年が新規就農する場合大きな規模では機械等の設備投資が多額で参入できないので、この機械代を何とかして欲しいと言う意見もありました。短期的には耕作放棄地を減らし農地を守る効果はあると思いますが、長期的には値下げにつながり米の価格が下がるだけのような気がします。

下がった農産物を武器に国は、海外へ農産物の販売展開をするのではないでしょうか!
農産物は、輸出できても農家の手取りは増えず、やはり苦しいのかなー........
常に1次産業はこんな連鎖の中にいるような気がします。

また、他の地域の大型法人が参入した地域の農家は、設備や資本力を背景の経営なので、地元農家との整合性が取れず難しいだろうなーと思いました。基本的に考え方が違うので!
しかし、地元農家だけでは広い農地を守り切れないと言う現実は在ります。

認定農業者の問題

認定農業者と言っても70歳以上で後継者もいない農家が認定農家なのは、如何なものかと言う極端な意見もありました。
確かに認定農家の平均年齢はかなり高く、農業所得ではなく年金や兼業で生活している人がかなり含まれています。
地域により差はあるようですが、認定農家を広く薄くではなく絞ってそこに向けた政策をお願いしたいと言いう意見がありました。
農水省からは、その事でみなさんが被害を受けていますか?と言う質問がありました。

農業者からは、農業の売上で生活をしていない農家が、認定農業者として様々な役職をしているので、真の農家の意見は通らず、改革が進まない等の弊害があると言う事でした。
確かにそれはあるかなーと思いました。
認定農業者になる為には5年先の経営計画を立てます、そして認定農家として認められます。
しかし、その計画の実現性を評価する仕組みはが殆ど無い、中間評価や5年後の評価もないとの問題点も出ました。
こんな状態なので、農業で生計を立てていない認定農業者がかなり含まれている現実があります。

私は、思うのですが、農業は地域との繋がりがとても大事です、同じ地域の農家を除外する事ができるでしょうか?
これは、難しいです。そういった農家は地域の農地を所有している訳です、その後の自分の農業経営に影響が出かねません。

また、私は農業をすると宣言した時に農業関係者は殆ど信じてくれませんでした、こういった雰囲気の中で認定農業者として認めて頂き、その後は、徐々に認められるようになりました。もし入り口で審査が厳しくなると、可能性のある新規就農者を取りこぼす可能性があります。

等々色々課題は、つきません。

担い手の問題

とにかく担い手不足は深刻で、地域で立ち上がっている組合法人は多いが経営者が高齢で、何時経営が立ち行かなくなるか解らないのが現状のようです、その結果経営者がいなくなると近隣の農業法人と合併してしのいでいると言った事でした。

若い人材を募集しても、年収の希望が高く農業ではとても払う事ができず、優秀な人材が採用できないと言う事でした。

新規就農給付金についてもなかなか成功していると言う話を聞かないと言う意見もありました、農水省からは、来年7年経った新規就農者が初めてでるので、しっかり評価してゆきたいと言う事だったように思います。
7年!長いですね〜そうなのです、農業の周期はとっても長いのです、10年なんてあっという間に過ぎます。
林業なんて世代を超えた計画性が求められるようです。

ここで私も意見発表できるチャンスがありましたので、以下のように伝えました。
農の雇用事業のおかげで、2年間農業について指導しています、その後農業経営を指導できる仕組みとここにも支援をして、
若い農業経営者を育てて欲しいと言う事と、そんな新規就農者を支援している当園のような農家も合わせて支援して欲しいと
伝えたつもりですが、上手く伝わったかはわかりません。
ただ、埼玉県には担い手農業塾がありますと言う事を言われたので、今度詳しく調べて見ます。
とりあえず、当園の問題は、農業をしたくて来ている若手も経営にはなかなか興味をもってくれません。
自分の望む農業がやりたかったら、経営にも参加する事が大事なんですねどねえ〜
何時か解ってくれるように、少しずつ指導してゆきます。

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以上が、当日の意見交換会の内容でした。
私は、普段研修会やインターネットで意欲的な農家(特に意欲的な若手農家)の事を見聞きしていますが、
今回の出席者の中には、そんな農家は一部のような気がしました。
と言う事で、まだまだ別の意見は沢山ありそうです。

以上です。

(株)横田農園 代表取締役 横田 進